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先日の日記でも書いてた、矢野龍王氏の「左90度に黒の三角」
を読みました。
監禁された10人の男女が、二人一組の五つのチームに分かれ、
それぞれ順番に殺人事件の犯人を推理させられるというストーリーで、
全員死亡が前提、一番最初に犯人を言い当てたチームのみが
生き延びることが出来るという地獄の推理ゲーム…なのですが…
う~ん…ちょっと微妙かな?という感じでした。
とりあえずイマイチと思ったところと、
良かったと思ったところを箇条書きにしてみると…。
イマイチと思ったところ
・全体的にうそ臭くて現実味がない
(超能力一族の家での殺人事件だし)
・生き死にがかかってる割には、
その辺の悲壮感や緊迫感が今ひとつ希薄。
・事件の情報が曖昧模糊としていて、
可能性を絞りにくい。
・主人公達がヘンなゲームをやらされる理由付けが、
ちょっと強引。
・ラストの「左90度に黒の三角」の正体がイマイチ
ピンとこなかった。
いや、コレは私だけかもしれないけど。
・美形キャラと女の子を殺すんじゃない。
良かったと思ったところ
・解答編の主人公が、
余裕を持ってクールに決めていてかっこいい。
(この痛快さは重要なポイントですよ!)
・この小説の中心となる謎は意外性があって
論理的にも納得でおもしろかった。
・バトンタッチで前のチームの推理を引き継いで
推理していくという形式(というか状況)は
面白いと思う。
・カバーイラストが私好みの絵柄だった。
目元の描きこみとか髪とか見習いたい。
という感じで、根本的なところでは楽しめたのですが、
作品としての細かな部分で減点が多かったという感じです。
とはいえ、こういう殺伐としたストーリーの特性上、
仕方ないかな、と思うところがないでもないんですよね。
例えば、生死がかかっているという緊迫感が欠けてる、
というのも、作者としては悩みどころだと思います。
過度な残酷性も諸刃の剣。度が過ぎると読者も引くし、
肝心の謎解きパートを純粋に楽しんでもらえないかもしれない。
主人公に謎解きに集中してもらわないと話進まないし。
ゲームをやらされる理由付け…てのも、
ある意味仕方ないかなあ。
この手のお話には大なり小なりついて
回る命題ですよね。
デスゲームの最終的な目的とはプレイヤーが
ヒィヒィいいながら倫理観をかなぐり捨て、
他人を蹴落とそうとするところを眺めたい
という悪趣味につきます。
そんなものにもっともらしい理由付けをしようと
しても結局うそ臭くなるんですよね。
バトルロワイヤルの最終的な理由付けも
「抵抗勢力に不信と諦観を植えつけるため」
でしたが、それ、絶対不信よりも全国民の反感の方が
たくさん買ってるよ、と思いましたし(^_^;)
(でもバトルロワイヤルはけっこう好きです)
やっぱり超大金持ちが暇つぶしに企画した、くらいが
一番しっくり来ると思います。
あ、あとこの状況を利用して陵辱に走ったヤツがいました。
どうなったかは分かりませんが、状況的にそれから24時間
は一切邪魔者は入らないので襲われた子はどう考えても
純潔の花弁を散らされたはず…!
エロに走ってやり遂げるやつって意外と珍しいですよね。
どっちも24時間後に死ぬことになるんだけど。
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- 2008/07/24(木) 18:27:35|
- 日記
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